4月20日(金)
松陰が高杉にあてた手紙
『君は問う、男子の死ぬべきところはどこかと。私も昨年の冬投獄されていらいこのことを考え続けてきたが、死についてついに発見した。死は好むものではなく、また憎むべきものでもない。世の中には生きながらえながら心の死んでいる者がいるかと思えば、その身は滅んでも魂の存する者もいる。死して不朽の見込みあらば、いつ死んでもよいし、生きて大業をなしとげる見込みあらば、いつまでも生きたらよいのである。つまり私の見るところでは、人間というものは、生死を度外視して、要するになすべきことをなす心構えこそが大切なのだ』
(『吉田松陰 留魂録』 全訳注 古川薫 講談社学術文庫)