歴史とは

7月11日(水)

今日の一言(121)

『歴史とは、時間的な意味で離れたところにいる他者と他者の世界に対する想像力による接近であり、追体験の試みなのである。かつて小林秀雄は、「歴史を見ず、歴史の見方を見て歴史を見てゐると信じてゐる態度」を批判したことがあった。(『歴史と文学』) 

(中略)

小林によれば、「歴史の見方」ならぬ「歴史」とは、一般的な観念や法則に当てはめ語られるようなものではなく、たとえば、子どもの死という一回限りの出来事に対する母親の痛切な思いに象徴されるような、実在する個人の人間の営みの具体的な姿であり、そこに表出されるさまざまな思いや考えを自らのうちに追体験することでなければならなかったのである。』 (『問われる日本人の歴史感覚』坂本多加雄)

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